北欧生まれの光のモビール
「ヒンメリ」-Himmeli-
この冬、北欧生まれの光のモビール「ヒンメリ」をおうちに飾ろう-Himmeli-
今回見つけたのは、北欧インテリア~光のモビール「ヒンメリ」
出会いは、とある洋菓子店。
窓辺に飾られていたのは北欧地方に古くから伝わる美しい装飾品「ヒンメリ」。
ヒンメリはスウェーデン語で「空」や「天」を意味する「ヒンメル(Himmel)」を語源とされています。収穫後に手に入りやすい麦わらを使い、祈りを込めながら糸でひとつひとつつなげていく、冬の長い北欧らしいやさしさとあたたかみのある工芸品です。光のモビールや幸運のお守りとも呼ばれています。
ヒンメリとは
元々はライ麦のわらを糸でつないで組み立て、それらを繋ぎ合わせて吊るす、北欧フィンランドの伝統的な飾りです。
わらは中がストローのような空洞になっていて、そこに糸を通してつくります。
ヒンメリの基本形は、正三角形が8つ揃う八面体ですが、幾多にもつなぎ合わせることで様々なカタチのヒンメリになります。
ヒンメリの発祥地
ヒンメリの起源は中央ヨーロッパと言われており、スウェーデンを経由してフィンランドに伝わったそうです。
ほとんど太陽が顔を出さないフィンランドの冬
フィンランドの冬はほとんど太陽が顔を出さないため、太陽の光がとても貴重とされています。冬至を境に太陽が出ている時間が長くなっていくことから太陽の神の誕生を祝い、翌年の豊穣を祈願する冬至祭「ヨウルJoulu」が行われてきました。
そのお祭りで装飾品としてつくられたのがヒンメリです
のちにはクリスマス、結婚式などのイベントを彩る装飾品としても活用されるようにもなりました。
ヒンメリの別名は「光のモビール」。フィンランドのある地方ではヒンメリのことを「Olkikruunu(麦わらのシャンデリア)」と呼んでいるところもあるそうです。
麦わらで作ったヒンメリが空中で回転すると、光の反射でキラキラと黄金色に輝きます。そうしたきらめきや、調和のとれた美しい幾何学形が、周囲にエネルギーや幸せを呼ぶ力があると言われており、日常的に食卓やゆりかごの上などにつるし、幸福を願うために飾られています
ヒンメリの魅力
ヒンメリの特徴といえば、なんといってもそのカタチ。
天井から吊り下げる飾りはライ麦のわらでできたピラミッドのような構造をしています。
基本は八面の多面体ですが、そのデザインはさまざまで、アイデア次第でいろいろな表情に変化させることができます。
伝統的なヒンメリはわらで作られたものですが、ストローや真鍮でつくられたものもあります。それぞれの良さがあり、用途や好みで材料を変え、今では世界中で知られるようになりました。
ヒンメリのもうひとつの魅力は壁や床に映し出される影の美しさ。ゆったりと揺れ動くヒンメリとともに、影もやさしく揺れ、眺めているだけで心が癒されます。
作ってみたい方へ。ヒンメリをお家でつくれるキット
ヒンメリをご自宅でつくれるキットもあるんです。
Kaori emoriさんのヒンメリ制作キット。
基本形の正八面体をつかったレシピと中級向けの少し複雑なカタチのレシピがついています。わらも多めに入っているので、お好きなカタチにチャレンジすることもできますよ。
ヒンメリのアレンジや応用アイデア
ヒンメリは多種多様な形状・サイズを作ることができるので、星型であれば冬はクリスマス飾りに。植物との相性も良いので夏はすずしげなオブジェとして、吊り下げタイプのヒンメリにエアープランツを飾るのも〇。照明を組み合わせることで影を楽しむアイテムになったりとお部屋のデコレーションとして一年中楽しむことができます。
ナチュラルカラーなので、和室にも◎
階段や廊下のちょっとしたスペース、デスクの上に飾るのもおすすめです。
ふんわりと動くヒンメリが日々の癒しになることと思います。
インテリアとしてたくさんの魅力がつまったヒンメリですが、その由来や意味を知ることで、より深くヒンメリを見つめられそうな気がします。
みなさんのお部屋にもヒンメリを取り入れてみませんか?