減築という方向性。
とあるクライアント様からのご依頼。
現在所有の家が大き過ぎて、今後の面倒が大変そう・・・。
でも、築20年ということでまだまだ壊すにはもったいないし・・・。
だが、これから望むライフスタイルと現在の間取りが見事にアンマッチだし・・・。
それに、家自体がかなり寒いし・・・。
第一、使わない部屋もたくさんあるし・・・。
なんとか良き解決策は無いものか・・・。 さぁ どうしましょう・・。
とまあこんな感じの御相談をいただいておりまして、とりあえずのところ現地確認を終え、旧図面をご用意
いただいた次第。
20年前の青焼き設計図書。 床面積約75坪くらい。 確かにおおきい・・。
現地調査では、柱、床廻りも含めて使用木材の平均含水率は17%でして、くたびれも見せず、現役
バリバリ状態をキープ。 しかもほとんどの柱が桧無地or上小節ときたもんで、これは ひょいひょいと
取り壊す訳にはいかない。 図面確認上でも耐力壁バランスもすこぶるよろしくて、存分なる強度がある
であろう構造材のメンバーがズラリと名を連ねる・・。
20年前といえば、そんなに昔ではないですが、たくさんの部屋数も、大きな家も、『まぁ、あるにこしたこと
はない』 『大は小を兼ねる』 的なムードが確かにあったような・・・。
それにしても、ほんと立派なお宅でございます・・・。
まぁそれはさておくとしても、当物件についてワタシの当面の役割は、クライアント様のご要望を満たしつつ、
且つ 次の世代にもちゃんと住み継がれるような 『ついのすみか』 をキチンと考え、ご提案すること。
責任は重大であります・・・。
いまのところ、ここ20年来の 「産めよ増やせよ型の改築・増築」 ではなく、今あるものを最大限活用し、
住まい手のライフスタイルと住む人の数に過不足無くマッチした、 『減築』 の方向+環境共生 の観点で
模索してみたいと思っております。
幸い、着工の予定は1年以上あとのことになりますが、とのことですので、それまでじっくりと悩み、考えて
みたいと思っております。
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