本日のお仕事。
H様邸、構造木材の 含水率検査をおこないました。
もちろん、ぜーんぶ 『鳥取県産材』 です。
これから、木材乾燥機に 入れてじっくりと 乾かしていくわけですが、
じつは 乾燥機に入るまえの段階で、木材の含水率をしっかり計測して
おくことが とても重要です。
未乾燥の木材は、伐採時期や管理状況によって その含水率はさまざまで、
まあまあ乾いている材で 30~40%の含水率。
『ありゃりゃ、こりゃいかん』 と判断される木材で 40~50%の含水率。
中には、60%を超える 『やんちゃ坊主』 も・・・。
では、なぜ含水率の高い木材が 『やんちゃ坊主』 なのか?
その答えは、木材の乾燥過程における 『材の収縮・変形』 にあります。
すべての木材は少なからず水分を含んでいますが、 その水分が蒸発し、乾燥して
いくとき、木材内部での水分移動が かならず起こります。
この水分移動が木材の形状や品質に悪影響を及ぼしてしまうのです。
そして、水分移動量の多いもの (含水率の高い木材) ほどこの影響が顕著に現れます。
つまり、含水率の高い木材ほど、木材の反り、曲がりや 割れ などのいわゆる 『暴れ』 の
症状が出やすい訳で、あらかじめ木材含水率を規定値まで落としておく必要があるのです。
『呼吸する生きもの』 である無垢の木材から この症状を完全に取り去ってしまうことは
難しいですが、 少なくとも家を建てるまえにこの危険を回避しておくことがとても重要なのです。
最終的には、構造材の木材含水率は20パーセントに揃えて 『上棟』 を迎えるよう お渡しして
おりますが、木材になるべく 負荷・ダメージ を掛けない乾燥工程となるよう、 乾燥機に入れる
まえに あらかじめ同じような含水率の木材ごとでのグループ分けをしておくことも必要です。
グループごとに乾燥機へ。 (含水率30~40%の仲間たち)
こんな感じで、H様邸 乾燥前木材検査 完了。
じっくり乾いて 立派な構造材になってください。
今日も、暑かったですが とても良質な素材に出会えて 大満足でした!
H様、 『上棟』 おたのしみに。
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