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ARCHIVE 木のこと

木材検査の日。

Category / 木のこと
2010 05.27 update

本日は、材料選定、並びに木材品質検査(確認)の日。

弊社・田中氏とともに、杉・原木の提携貯木場と普段お世話になっている製材所を訪ねます。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-いっぱい。
貯木場には鳥取の杉がわんさか・・・。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-いいのみっけ。
これは、梁材コーナー。  目詰まりもいい。

安定した品質の杉・無垢材を供給していこうと思うと、やはり少なくともこの段階からの選別が必要。

ときにウルサイことを言いますが、まぁそこは 『ぐ、ぐっと』 こらえていただきたい・・・。

続いて製材所へ。

この製材所は杉材供給に特化したグレーディングマシンを導入しています。

グレーディングマシンとは・・・?。

【グレーディングマシン】

JAS(日本農林規格)に則った木材の含水率と強度(ヤングといいます)を測定、表示する機械。

  ●人間が手で持ったり、触ったりの おー、おー、乾いた、乾いた・・・。 

    ではなくて、

    キチンとJAS基準でデジタル表示します!

  ●まぁ、この程度の材料なら、ぼちぼち 強かろう・・・。

    ではなくて、

   キチンとJAS基準でデジタル表示します!

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-製材所へ。
グレーディングマシンを通過した県産杉の赤身材。

含水率・18%   E-90。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-ミシンじゃないっ。
ミシンじゃなくて、油圧ハンマーの機械装置。

コンベアから流れてきた杉材を自動ハンマーでこーんと叩き、その反響や伝達スピードを測定し、

木材内部の状況を瞬時に知ることができる。 

要は、この杉材を梁などで使用するとき、どのくらいのヤング強度があるかどうかを事前に非破壊で

調べようというもの。 

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-含水測定。
マイクロ高周波分水計。

このレーンを木材が通過するとき、レーン上下からマイクロ波を照射し、含水率を計測。

木材料の表面だけでなく、肝心な樹芯付近の含水率を知ることができる。

ちなみに構造材のJAS基準値は20%以下でなくてはならない。 それ以上はNG!

このような設備を導入している製材所はまだまだごく少数ですが、やはり品質重視の姿勢と、

出荷者モラルの高い供給者を我々も応援し、そしてずっとタイアップしていきたいもの。

私たちは、「木の家」なるものを消費者の皆様にお渡しする最終の供給者でもあります。

ゆえに、頑張らねばならぬのです!

構造材入荷!

Category / 木のこと
2010 02.08 update

本日は、U邸新築工事・構造材が入荷。

もちろん県産材の杉。    梁・桁・登り梁などの大物が続々と・・・。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-ブーン。ブーン。

これから弊社木材加工場にて大工さんがキザミ加工にはいっていきますが、約50坪のお宅なので

構造材も結構な量になります。 このお宅もOMソーラー搭載。 正真正銘の地域材でつくるエコロジー

な木の家なのです。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-よしよし。

さーて、例によって含水率チェックの全数検査を行います。 実は今回で2回目の検査となります。

1回目は既に製材前に実施済み。 今回は念のため。 結果はばっちりOK! 20%をクリア!

木材含水率のチェックはもう今更いうまでもありませんが、これから家をこしらえていくにあたり、とても

重要な検査項目です。以前にも当ブログにて述べましたが、木組みの造り手として先ずはこの土俵に

上がれる構造材で骨を組むことがとても肝要です。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-いい材料。

材料も樹齢60年生以上のすこぶる良材が入荷しています。 ほとんどすべての梁が 『現し化粧』 と

なるため、材料の質にはトコトンこだわらなければなりません。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-ふーむ。

さて、ひと通りのチェック終了後、今度jはどの材料をどこに使うかを決めていかなければなりません。

これがまた時間がかかるのですが、この 『番付け』 作業によって大工さんの手加工が実施されるため

あとで取り返しが効かない部分。家となってしまってからではもう遅いのでこれまた実に肝要な作業と

なります。 部屋空間となってからの材料の見え方、加重のかかり方などを熟考し、材料の『背』、『腹』 

を見極めながら図面と照合し、決めていきます。  大工さんとよーく相談しながら進めます。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-決まり。
ほいっ。 決まり!

こんな感じで木取りの 『番付け』 終了後、順次キザミ手加工へとはいっていきます。

手加工の模様はまたUPしますが、見学希望のかたはいつでもご覧いただけます。

M大工さん、頑張ってまいりましょう!

古材問屋へ。

Category / 木のこと
2009 11.01 update

本日は古材問屋にみんなで訪問。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-古材。

いろんな古材がたくさんあります。 購入材料をチョイス後、おもしろいものを発見。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-レコード再生機。
レコードプレイヤー。  いや、レコード再生機か・・・。  レコードは・・・。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-高峰三枝子
高峰三枝子。 ひまわりの花。    し、知りません。

これはすごい。      

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-箪笥階段。
箪笥階段。 みごと。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-いろいろ。
あるわ、あるわ 宝の山。 欄間に古建具、長持ち、椅子などなど。

しばし いろんなモノを物色し勉強を。

古き良き材料や道具や調度品の数々・・・。 先代の人々の息吹を感じます。

現代の建築空間にも是非活かしたいもの。

しばらく勉強してみたいと思います。

木材(乾燥材)について。

Category / 木のこと
2009 06.22 update

ちょっと前になりますが、木材の乾燥(乾き方)について、また次回に・・とのコメントを書きましたが、

その続きを・・とのご要望をT様、H様よりいただきました。 すいません、連日の暑さにより、すっかり

忘れておりました。     ということで、前回に引き続き、木材の乾燥について少々・・・。

さて、乾燥材の重要性はご理解いただけたとして、なぜ乾燥材を使わなければならないかを

ちょちょいとご説明。

木材の水分が抜けていく過程で、材の収縮や変形、割れなどが発生することは、木の特性なので

ある程度は仕方のないことですが、木の家の構造材などに使用する場合は、あらかじめ含水率20%

程度まで下がった材料のなかから選別・選定する事で、そのリスクを避けることが可能になります。

しかし、そうでない場合(含水率が高いまま)は、家の構造となってしまってから徐々に乾いていくので、

なかなかやっかいな問題が発生してしまいます。

特に、木が乾く過程として、木口 (こぐち:木を切断した断面部) からの水分蒸発量が著しいため、

それに伴う木の変形・収縮・割れが主に木口付近に発生しがちになります。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-木のこぐち。
この部分が木口 (こぐち) :写真は弊社ストックヤード県産杉構造材 H240 の梁材。

では、この木口付近、家となったときには、いったいどの部分に該当するのでしょうか。

じつはこの部分のほとんどすべてが、柱と梁、梁と梁、桁と柱、桁と桁など、構造の重要緊結部分に

見事に該当。 またその部分は、木と木を強固に接合する為の構造金物を必ず使用する位置でもあり、

木組みの家の最重要部といってもいいでしょう。

もうおわかりかとは思いますが、この木組みの最重要部で、しかも家となってしまってからの木材の

乾燥による、収縮・変形・割れが発生してしまっていたらどうなるのでしょう・・・。

いざという時、その部位の構造金物はちゃんと働いてくれるのでしょうか・・・。

地震などにより、その部分に応力が集中したとき、接合部破断等を招きはしないでしょうか・・・。

このような懸念があるため、決して見た目だけではなく、木組みの前に木材含水率を下げておく必要が

あるわけです。その他にも木の乾燥変形による住宅への影響は、床のむくり、床鳴り、建具の開閉不具合、

など様々。    このようなリスクは やはり事前回避したいものです。

家の第一条件は、先ずは命を守るボックスであること。 

供給サイドの考えとして必須であろうと考えています。 

しかしながら、留意したいのは、乾燥工程による木の収縮や、過大な割れ、変形が発生してしまった材料

のすべてがNGではないということ。 さすがに構造材としては使用できませんが、引き直し、小割りを行い

内外部の下地材、その他補足材としてきっちりと使い切ることが大切です。

まじめな木を、まじめに使って、まじめな木の家はできるのだろうと思っています。

M邸・材料検査。

Category / 木のこと
2009 06.04 update

出ました!

恒例の木材・材料検査。  本日はみんなで仲良く山へ。

この材料検査があるということは、近く上棟があるということ。

M邸の加工前の材料選定にみんなが総力を結集し木材を吟味していきます。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-材チェック!

乾燥が終了した県産杉の梁材を並べ、先ずは木口のチェックと末口、元口のチェック、

そしてどちらを上向きに使うのかを吟味。  つまり木の 『背』 と 『腹』 を見分け、適所に分配。

( これは梁材なので 『背』 を上向きに使用したいのです )

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-番付け。

次に、何処にどの梁を使うのかを優先順位をつけながら決めていきます。

そして厳正なるチェックを経た選ばれし者たちはその 『背』 に番号をつけられていきます。

それから・・・・・。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-含水率チェック。

いまさら言うまでもありませんが、含水率のチェックは必須。 高周波含水計で厳密に全数をチェック。

今回の梁もすこぶる良質で、色合い、木味ともに杉 本来の性質を損なう事なく水分だけをじっくりと

落してあります。  もちろん内部割れ、表面割れも無い状態で!  まさに合格!

この含水率チェックもなかなか面倒な作業ですが、家をつくる前にこの木材含水率を落としておかないと

あとでエライことになってしまうんです。 まず木材含水率30%以上の状態だと腐朽菌が活性化・・・・・。

そんな状態の木材は論外としても、実はもっと注視すべきことが・・・。

実は木材って、含水率35%の状態から20%まで乾いていく段階の この15%がとっても重要なんです。

なにが重要なのかを教えちゃいますと、・・・

 『木材の乾燥過程において、内部の水分移動によって起こる木の変形が、一番激しく発生する』 

 のが、じつはこの15%なんです。  興味のない方はいまいちピンとこないかもしれませんが、

木の家供給サイドにとって、これはかなり重要なポイント。   つまり・・・。

含水率35%以上の木材・・・・・   申し訳ないですが木の家構造材として加工工程には入れません。

                      ただしこの段階までは収縮・割れ等の外形変化はほとんど無し。 

含水率35%くらいの木材・・・・・  一見、乾いているようだがまだまだその本性見えず。

                      これからの乾燥過程で収縮・割れなどの外形変化が発生します。

                     

含水率30%くらいの木材・・・・・  乾燥による外形変化発生中。 

                      このあたりからその木の本来の性(しょう)が如実に現れます。

含水率25%くらいの木材・・・・・  だいぶ乾きましたが、もうちょっと心配。

                      このくらいになると木の個体差がはっきりと目視判定できます。

含水率20%くらいの木材・・・・・  乾燥による外形変化はほぼ止まりました。

                      この段階で、初めて木の目合いや、等級、使えるもの、使えないものの

                      選定に入れます。いくら立派な木でもこのレベルの含水率まで下がって

                      なければ木の家の構造材としての使用はむずかしい。

                      木の家の構造材ならば、先ずは安全側に立って、含水率。

                      木の目合い、木肌、木味、等級、などの自慢大会は、少なくともこの

                      土俵にあがっている事が大前提です。

                      

含水率20%以下の木材・・・・・   実は厳密にいうと木材ってまだ乾いていくんです。

                      木の家となってからも6~7年をかけて最終的に13~18%まで

                      落ちていきます。ただし20%以降の外形変化はごく微小で、ミクロ

                      の世界。

木材には総じて上記のような性質があり、無垢材ならではのやっかいな面もありますが、 と同時に

無垢材ならではの替え難い良さがあるのです。    

それでは何故、事前に木材含水率を下げておくことがそんなに重要なのでしょうか?

その答は、木材の乾き方にあるんですが、この続きは次回に!
       

                      

材料検査。

Category / 木のこと
2009 03.12 update

本日は、構造材・材料検査!

プレカット加工前のとっても大事な工程です。 

先ずは、乾燥終了木材の含水率チェックから。    もちろん全数検査。

わたしと現場監督・田中氏で一本一本チェックしていきます。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-含水率チェック。

杉の構造材は乾燥テクニックが必要とされます。 材を割らないで、木材繊維を壊さないで、はたまた含水率・

20%を超えないで乾かす高度な技術が必要です。 

この作業、さすがに一時間や二時間では終わらないので、途中 お昼にふたりでラーメンを食べにいきます・・・。

戻ってきて再開。

少しニヤニヤしているのと、目元のコジワがきになりますが、データは概ね合格ラインのようです。 よかった。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-アップ。

つづいては、構造材の番付け作業へ。

この作業は、家の どの部分にどの梁を使うのか、この部分にはこの梁が良いのでは? などと 木材を

ひとつひとつ品定めしながら使用位置を決定していきます。 材料をグレード分け後、木の目、目詰まり、背、腹、

などを吟味のうえおこないますが、 4メートルの材料を二人で積んだり、降ろしたり、寝かせてみたり・・・。

腕・肩・腰 がややおかしくなってきたところでようやく終了。

あとは材料へチョークで書き込み・マーキングしていきます。

社長のまじめな木の家。ぶろぐ。-書き込み。

この一連の作業、家まるまる一軒分となると なかなかの重労働ですが、やはり、クライアント様の大切なおうち

なので避けては通れません!    我々にもズッシリと 『責任』 の二文字が・・・。

構造材のチェック&選定作業が無事終了したことで、なんとか第一段階はクリア・・・というところですが、

まだまだ気は抜けません。   今後は造作材選定がひかえていますので・・。

本日は早めの就寝としたいものです。 

オープンハウス。盛況中!

Category / 木のこと
2008 06.03 update

鳥取市行徳地内で開催しております  『直して住む。』 連日盛況中。

誠にありがとうございます。

今週の金曜日までですが、毎日夜の 8:00 まで開催しておりますので 仕事の帰りにでも覗いてみて下さい。

夜の古民家もなかなかいいもんです。

夜の居間。

さてさて、今回は古民家のOMソーラー改修工事ですが、木工事にあたって、新たに地元の木もたくさん

使っています。 松の丸太梁に階段板、杉の床板 など いろいろです。

木の家に住む文化っていいもんですね。 ましてや近くの山の木で作った家ならなおのこと。

地元の気候風土で育った木ですから、家となってからもすんなり馴染みます。 そして よく生きます!

70年生きてきたこの家も、今回の改修を経てこの先どれくらい生き続けるのでしょうか。

おそらく私の寿命よりはるかに永く生きるはず。 私の寿命があと30年あるとすると、 合計して・・・

この地に 百年以上???。

実現すれば素晴らしいことですね。  古いからと言ってガンガン壊すのではなく、ちゃんと遺す役割も我々には

あるのではないでしょうか。

そんなこんなで、  『木の家に住むことを勉強する本』 !

決定版!
タイトルの通り、まさに木の家の良さ、地元の木材の良さ、ほんとの豊かさとは? などなど 、ビギナーから

上級者まで ぜひ持っておきたい一冊。

この本を何冊か会場へ置いておきますので、目ざとく見つけられた方は どうぞ持って帰っちゃってください。

初版の発行からもう9年も経っていますが、中身はまだまだ新鮮。

出会ったのは今から7~8年ほど前で、以来 私の大切な本の中の一冊に。      

『ほんとの家づくりをやらなきゃいかん!』 という決意に至るきっかけをくれた本でもあります。

この機会にぜひどうぞ。 (欠品してたらごめんなさい)
こちらの本もいい本です。
OMの本。

スローでパッシブな生き方、暮らし方。 

環境負荷に配慮した自然と共生する家。  『OM 的生活』 を知りたい方はぜひどうぞ。

こちらも 置いておきます!

本日は、打ち合わせ。

Category / 木のこと
2007 11.02 update

本日は、智頭町の 『サカモト』 さんへ木材の打ち合わせに行ってきました。

『サカモト』 さんは、言わずと知れた 『智頭杉』 のスペシャリスト。

地域発掘の観点から、地域材・智頭杉の幅広い商品開発やその販路展開に尽力され

今や、鳥取の山の恵み、『智頭杉ブランド』を代表される企業となっておられます。

更に、特筆すべきは その品質の高さ!

智頭杉の持つ淡い木肌や木目を活かしつつ、丸太から製材までの管理、乾燥、仕上げ・・ と、

一貫したポリシーワークのもと出来上がるその製品にはバツグンの定評があります。

桟積み。基本です。

こんなちいさな 小割りモノの材料まで、一本ずつに風が通るよう 桟積みでキチンと

管理してあります。

加工。

ふむふむ。

打ち合わせも順調にすすみ、無事 終了。

最後に工場近くの社長宅にお邪魔し、しばし勉強。

きれいな家。

景観を活かした きれいなお宅です。

智頭杉を存分につかった意匠が印象的でした。 GOODな設計+しつらえ で

とても勉強になるお宅でした。

本日の打ち合わせ、とても実りあるものとなりました。 

今後とも 宜しく お願い致します。

快晴のもと『上棟』。 そして県産材!

Category / 木のこと
2007 09.11 update

八頭郡 八頭町にて  『OMソーラー縁側のある家』  秋の快晴のもと

上棟をおこないました。

祝!上棟。

9月に入ったとはいえ まだまだ残暑厳しい日が続いておりますが、この日は

抜けるような青空のもと、涼しい風も適度にあって 絶好の上棟日和となりました。

お施主様の H様 も抜群の天候に恵まれての上棟とあって、一安心されたことと思います。

上棟作業も順調に進み、午前中には 2F 構造まで完了!

頑張れ!

仕事は順調に捗っていきますが、このお宅の構造部材も例によって ぜーんぶ鳥取県産材。

土台 と 柱は 県産「桧」 を使用!

その他 梁、桁、胴差 などの構造はすべて 県産「杉」 を使用しています!

もちろん、弊社ルーティングに則り その木の性(しょう)、目合い、木材含水率 などは

事前にすべて チェック済み!   満を持してこの日を迎えております

「杉」、「桧」 もとっても嬉しそうで、みんな活き活きとして見えますね。

 
  

さて、先日 『木材産業づくり講演会』 なるものに参加し、受講してまいりましたが、

あらためて 地元・鳥取 が直面する木材業界の問題と、県産材を使って家をつくっていくことの

大切さを再認識しました。

ふむふむ。

私達の地元、鳥取。 実は すごく豊富な森林資源が あるんです。

この豊かな資源をもっと有効に活用し、守っていく事の必要性に今、とっても迫られているんです。

地球環境の見地からみると  たとえば CO2。!

住宅建築構造材として使われる 「杉」 や 「桧」 などは樹齢50~60年生ぐらいになると、大気中のCO2

吸収量が 若い木 に比べて極端に下がるんですね。 

ですから、 「ご苦労様でした」 の気持ちを込めて ちゃんと 住宅の構造部材などにつかってあげます。

そのかわりに、成長著しい若い木をしっかりと 植えていくことが重要!

伐採された古い木材の ピンチヒッター として どんどん CO2 を吸収してくれます。

このサイクルをバランスよく保っていくことが大事なんです。

でも、若い木 が順調に育っていく条件として きちんとした 『山の手入れ』 が要求されるのですが、

その肝心な 『山守り』 の担い手が著しく減少してしまったことが現在の由々しき事態を生んでしま

っているのです。

広大な森林資源のうち、ちゃんと人の手が入っている山は ごく一部で、大半は手付かずの状態で

ただ 「生えっぱなし」 が現状。  

適当な間伐や枝打ちが行われず、山の地面に太陽の光が届かないので 下草も生息しません。 

下草の育たない山は保水力に乏しく、ひとたび大雨がふれば木々とともに流れだし、災害をもたらす

原因となるのです。

荒れた山が引き起こす問題はこれだけにとどまらず、川や海にもさまざまな影響を与えています。

では・・・、どうしてこうなったのか? どうやってこの現状を打開していくのでしょう?

やはり、これは私たちを含めたみんなの問題ではないでしょうか。

山が荒廃していくのは、山師や林業家や行政が悪いのではなく、これまで郷土の森林資源の活用・保全に

目を向けてこなかった、  『川下』:かわしも  に暮らす我々みんなの意識にあったのではないでしょうか。

『地元の木材で家をつくり、そしてその木材の供給に対しての正当な対価を 山へ返してあげる』 

そりゃそうですよね。 『山を世話する人々』も れっきとした正統な職業な訳ですから、ちゃんと必要な

報酬を得るべきです。 ところが、外国産材全盛の時代を迎え、この大事なシステムが崩壊し、結果的に

『山の担い手』 が著しく減少してしまったのです。

『鳥取県産材で家をつくろう!』 

山全体からしてみれば、ちっちゃな事かもしれませんが、少しづつでもこんなジミチな行動が、

健全な山の姿復活への一助となれば嬉しいですよね。 

 

 

今回上棟を迎えた H様邸。

お施主様の意思は、微力ながらも 間違いなく 鳥取の森林保全に寄与していますよ! パチパチパチ

やま。 やま。

小社、これからも  『地元の木を使った家づくり』 ずっと続けてまいります!

だって、ほんとに  良質な ・まじめな木』  私たちの近くに いっぱいあるんですから! 


本日のお仕事。

Category / 木のこと
2007 08.20 update

H様邸、構造木材の 含水率検査をおこないました。

もちろん、ぜーんぶ  『鳥取県産材』 です。

これから、木材乾燥機に 入れてじっくりと 乾かしていくわけですが、

じつは 乾燥機に入るまえの段階で、木材の含水率をしっかり計測して

おくことが とても重要です。

しっかり検査。

未乾燥の木材は、伐採時期や管理状況によって その含水率はさまざまで、

まあまあ乾いている材で 30~40%の含水率。

『ありゃりゃ、こりゃいかん』 と判断される木材で 40~50%の含水率。

中には、60%を超える  『やんちゃ坊主』 も・・・。

では、なぜ含水率の高い木材が 『やんちゃ坊主』 なのか?

その答えは、木材の乾燥過程における 『材の収縮・変形』 にあります。

 

すべての木材は少なからず水分を含んでいますが、 その水分が蒸発し、乾燥して

いくとき、木材内部での水分移動が かならず起こります。

この水分移動が木材の形状や品質に悪影響を及ぼしてしまうのです。

そして、水分移動量の多いもの (含水率の高い木材) ほどこの影響が顕著に現れます。

つまり、含水率の高い木材ほど、木材の反り、曲がりや 割れ などのいわゆる 『暴れ』 の

症状が出やすい訳で、あらかじめ木材含水率を規定値まで落としておく必要があるのです。

『呼吸する生きもの』 である無垢の木材から この症状を完全に取り去ってしまうことは

難しいですが、 少なくとも家を建てるまえにこの危険を回避しておくことがとても重要なのです。

最終的には、構造材の木材含水率は20パーセントに揃えて 『上棟』 を迎えるよう お渡しして

おりますが、木材になるべく 負荷・ダメージ を掛けない乾燥工程となるよう、 乾燥機に入れる

まえに あらかじめ同じような含水率の木材ごとでのグループ分けをしておくことも必要です。

グループごとに乾燥機へ。 (含水率30~40%の仲間たち)
グループ分けした木材。

うーん、34%・・・。

こんな感じで、H様邸 乾燥前木材検査 完了。

じっくり乾いて 立派な構造材になってください。

今日も、暑かったですが とても良質な素材に出会えて 大満足でした!

H様、 『上棟』 おたのしみに。

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